■北大も「雇い止め」不安 非正規職員初調査
(2009年5月21日『北海道新聞』)
北大教職員組合(宮崎隆志委員長)は、北大の非正規職員を対象に「雇い止め」など不安定な労働実態について初めての調査を行い、結果をまとめた。フルタイムで働く職員の六割が担当業務の内容は正規職員以上か同じと感じている一方、低賃金や雇い止めで生活に不安を抱いている現状が明らかになった。
調査は昨年十二月から今年二月にかけ、主に事務系一般職の非正規約八百人に質問を送り、二百六十七人から回答を得た。うち週四十時間勤務のフルタイムで働く契約職員六十人、週三十時間以内の短時間勤務職員百六十七人について分析した。北大の労働契約は原則一年、期間は最長三年とされている。
担当業務の内容は契約の61%、短時間の39%が「正規以上」「正規と(ある程度)同じ」と回答。「比較できる正規がいない」が契約で29%、短時間で33%あり、同組合は「正規を置かず、実質業務を非正規に一任している表れ」と指摘する。
一方、生活面では、税込み年収は契約が平均約三百五十万円、短時間は百数十万円。契約の77%、短時間の65%が「生活が苦しい」と感じ、全体の八割以上が「次年度への不安が大きく業務に打ち込めない」「仕事の流れをつかんだころに雇用満了になってしまう」などとして雇用期限の撤廃を望んでいた。
宮崎委員長は「非正規職員は大学の中核的業務を担っているが、処遇が見合っていない」として、大学側に待遇改善を求める方針。▲(強調は引用者)
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