■アイデム、調査資料「平成22年版 パートタイマー白書」を発表
(2010年4月27日『日経プレスリリース』)
http://release.nikkei.co.jp/detail.cfm?relID=250266&lindID=5
*パートタイマー白書の全文は、アイデム人と仕事研究所のホームページ(http://apj.aidem.co.jp)でも、期間限定(2010年7月31日まで)で見られます。
「【パートタイマー白書 概要】
1 主婦パートの半数は就労調整していない
主婦パートのうち、自身の収入に「上限を設けている」としたのは約半数の50.5%、このうち、いわゆる「103万円の壁」、つまり所得税の非課税限度額や配偶者控除を意識しているのは41.0%、主婦パート全体の2割に過ぎない結果となった。一方、企業に「103万円以内で働いている主婦パートの割合」を聞いたところ、「10割」という回答が28.8%で最も多くなった。「主婦パート=103万円以内で働く人たち」という固定観念が働いているのか、主婦パートの残り半数(49.5%)は収入に上限を設けていないという実態とのギャップが浮き彫りになっている。
2 「子供」が主婦パートの働き方に大きく影響
主婦パートの「正社員」への就労意向は33.0%にとどまっている。ところが、同じ正社員でも勤務時間の短い「短時間正社員」への就労意向は59.7%と高くなっており、主婦パートが、正社員として働くことに魅力を感じつつも、労働時間の長さがネックとなっている状況が見てとれる。
「今後の働き方」について「(税制や社会保険制度が変更されたと仮定し)収入を制限する必要がなくなった場合」、「子供が成長した場合」、「親の介護・看護の必要がなくなった場合」で比較すると、「子供が成長した場合」において、働く意欲が強く表れる傾向にあった。
主婦の社会進出を阻む要因として税制や社会保険制度があるとされるが、これと同様に「子育て」も、主婦の働き方を決定づける大きな要因となっている。
3 進む高学歴化。主婦パートの9割に「正社員経験あり」
主婦パート個人の経歴・学歴を見ると、最終学歴は高校卒が34.2%と最も多いが、大学卒も19.4%であった。
大学進学率は1987年以降急上昇しており、今後は大学卒の主婦パートがさらに増えることが予想される。
正社員で働いた経験は、主婦パートの91.6%にあった。企業が正社員経験に期待するものとして挙げた「基礎的な実務能力」や「一般常識・教養」について、主婦パートは、自身が正社員として働いていたときにこれらを得たとしている。にもかかわらず、企業は、主婦パートを採用する際に、中途採用の正社員を採用するときほど、その正社員経験を重視していない。
能力の発揮については、「現在の仕事において能力が発揮できている」と回答したのは全体で60.4%となったが、これを「正社員時と同じ職種に現在も従事している」主婦パートに限ってみると、67.8%に増える。このことからも、正社員時の実務経験が現在の仕事に活きている様子がうかがえる。
4 変化をとらえ、企業力を高める戦力に
主婦パートの高学歴化、正社員としての経験や能力を蓄積してきているにもかかわらず、企業が主婦パートに任せている仕事は、単純作業などを多く含む定型的業務の比重が高くなっている。一方、今後主婦パートが正社員の仕事を担っていくことは可能かについて、「可能だと思う」「どちらかといえば可能だと思う」と回答した企業が合わせて47.4%であったことから、主婦パートの力を活かしきれていない実態がうかがえる。
正社員の仕事を整理し、それを主婦パートにうまく振り分けていくことで、主婦パートの能力をさらに活かしていけるかもしれない。」
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