■大学までもあっさり首切り
(2009年4月7日『朝日新聞』朝刊22面[声])
大学職員 大椿 裕子
(神戸市長田区 35)
有期契約の撤廃を訴え、京都大で無期限ストを行う2人の非常勤職員の姿に、1年後の我が身を重ねてしまう。
私は障害のある学生の支援を担うコーディネーターとして、私立大に勤務している。雇用期間は最長4年まで。今年度末に雇い止めとなる。継続更新の意思は今のところ大学側にはない。
大学も一定数の障害学生が毎年入学することを想定し、恒常的に必要な業務と判断したのだろう。にもかかわらず、その大学に応じた支援方法を定着させるスキルと経験を重ねたコーディネーターを、数年ごとに人だけ入れ替えるという方法が、大学にとって、とりわけ障害学生にとってどのようなメリットをもたらすのか。私は理解に苦しむ。
ロスジェネ世代の私は思う。大学現場もまた、正職員の採用を減らし、非正規雇用者に依存している。努力し、成果を上げても評価されず、あっさりと首を切られる。こうして、若い人を育てないこの国に未来はあるのだろうか。
雇い止めをする大学に勤務する非正規雇用の人たちに呼びかけたい。あきらめる前に、大学を超え、連帯することが今必要なのではないか。▲
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