「非正規労働者は春闘の“蚊帳の外” 福井、労働組合加入2割弱」

■非正規労働者は春闘の“蚊帳の外” 福井、労働組合加入2割弱
 (2012年3月5日午後6時26分『福井新聞』)
http://www.fukuishimbun.co.jp/localnews/society/33422.html
 福井県内の非正規労働者の労働組合加入率が2割弱にとどまることが、連合福井が今春闘に合わせ初めて行った調査で分かった。非正規の賃金を組合交渉で決めている労組は5・3%のみで、パートや契約社員らが待遇改善議論の“蚊帳の外”に置かれている現状が浮き彫りになった。(宇野和宏)
 非正規の比重が高まる中、連合福井は非正規の労働条件改善を春闘闘争方針に明記。ただ非正規の賃金など労働条件を把握していない組合も多く、処遇改善に向けた材料とするため調査を行った。加盟282単組に調査票を送り、回答のあった95単組を集計した。
 パート、派遣社員、契約社員、期間工などの非正規労働者は2万4219人で、うち組合加入は4448人(18・4%)。組合未加入の理由は「労働協約で組合員の範囲外としている」51・4%、「非正規は採用と離職が激しく、対応できない」7・5%、「低所得の中、組合費が気の毒」5・6%などだった。
 非正規の賃金水準については51・6%が「会社が正社員や世間の動向を見て決定」。「分からない」も15・8%あり、多くの組合が非正規の労働条件に関与していない現状がうかがえる。「昨年春闘で非正規の賃金について組合として行動を起こしたか」という質問では「していない」が62・1%を占めた。正社員との処遇面では一時金、慶弔休暇、通勤費などで格差があった。
 連合福井は「非正規の役割が補完的業務から基幹的業務に拡大する一方、『正社員と同じように働きながら待遇に差がある』といった声が労働者から寄せられている」と指摘。非正規から正規への転換ルールがあるのは29・5%にとどまっており「正社員と同様に働き、正規で働く意欲を持っているのなら会社は登用の道を設けるべきだ」としている。▲

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