「70年代後半生まれ支援を 非正規対策で労働経済白書」

■70年代後半生まれ支援を 非正規対策で労働経済白書
 (2011/07/08 09:23【共同通信】)
http://www.47news.jp/CN/201107/CN2011070801000194.html
 1970年代後半生まれの「ポスト団塊ジュニア」の男性は、他世代に比べて非正規雇用から抜け出せない人の割合が高く、90年代から本格化した派遣社員など非正規拡大のひずみが集中した―。こうした世代論を展開した2011年版の労働経済白書を、厚生労働省が8日発表した。白書は職業訓練の拡充などを通じて、正規雇用への転換を支援すべきだと訴えた。
 白書によると、バブル経済崩壊後、企業が進めた非正規拡大や採用抑制が、70年代以降生まれの雇用を直撃。特に70年代後半生まれの男性は、非正規の割合が10%台半ば付近に高止まりしたまま30代に達したと指摘した。▲

■ポスト団塊ジュニア世代、正社員へ転換進まず
 (2011年7月8日 asahi.com)
http://www.asahi.com/job/news/TKY201107080234.html
 バブル崩壊後に就職活動した世代のうち、1970年代後半生まれの「ポスト団塊ジュニア世代」が非正社員のままでいる割合が高いことが、2011年版の労働経済白書で明らかになった。前後の世代より正社員への転換が緩やかで、安定した仕事を得づらくなっている姿が浮かび上がる。
 白書は厚生労働省が8日発表した。
 世代ごとに、働き始めてから年をとるにつれて、非正社員の比率がどう推移しているかを男性で調べた。「ポスト」世代は、社会に出る時期が90年代後半の就職氷河期と重なり、20~24歳時の非正社員比率は16.9%と高かった。その後も不況や企業の新卒志向の根強さで、30~34歳(09年時点)になっても13.3%とあまり下がっていない。
 70年代前半生まれの「団塊ジュニア世代」は入社時の90年代前半の雇用環境は厳しかったが、非正社員比率は20~24歳時点で9.3%。35~39歳(09年)には7.5%に改善した。80年代前半生まれは、20~24歳時点の非正社員比率は26.6%と高かったが、25~29歳(09年)には半減し、大幅に改善している。
 厚労省の担当者は「『ポスト』世代が20代を過ごした00年代前半は、非正規雇用が拡大した時期と重なる。このままでは雇用格差の固定化につながりかねない」と指摘している。(松浦祐子)▲

■非正規ひずみ 70年代後半生まれに集中
 (2011年7月8日『東京新聞』夕刊[経済])
http://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/news/CK2011070802000191.html
 一九七〇年代後半生まれの「ポスト団塊ジュニア」の男性は、他世代に比べて非正規雇用から抜け出せない人の割合が高く、九〇年代から本格化した派遣社員など非正規拡大のひずみが集中した-。こうした世代論を展開した二〇一一年版の労働経済白書を、厚生労働省が八日発表した。白書は職業訓練の拡充などを通じて、正規雇用への転換を支援すべきだと訴えた。
 白書によると、バブル経済崩壊後、企業が進めた非正規拡大や採用抑制が、七〇年代以降生まれの雇用を直撃。特に七〇年代後半生まれの男性は、非正規の割合が10%台半ば付近に高止まりしたまま三十代に達したと指摘した。
 就職が「氷河期」に当たって「フリーター」などの形で社会に出ざるを得ず、その後も企業による非正規拡大の流れが続き、正社員転換が進まなかったと分析した。
 七〇年代前半生まれの団塊ジュニアの男性は、非正規比率が低下。八〇年代前半生まれも二十代前半で高かったが、二〇〇〇年代の景気回復の恩恵を受け二十代後半で大きく低下し、正規雇用が増えた。
 女性は男性に比べ、非正規の割合が全体的に高く、明確な世代別特徴は見られなかった。
 白書は、非正規雇用の人は「技能・賃金水準も低いままで、同世代の中でも格差が拡大している」と指摘。職業訓練の拡充や、訓練履歴などを記したジョブカードの活用で、正規雇用への転換を強力に支援するよう訴えた。
 白書は、雇用情勢全般について「東日本大震災で厳しさを増している」と指摘。「雇用維持で人々の不安心理を払拭(ふっしょく)し、社会の安定と持続的な経済成長につなげることが大切」と強調した。▲

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