【第5回「なんで有期雇用なん!?」集会】じぇじぇじぇ、今度は10年!!――なんで雇用に上限つけるの?

【第5回「なんで有期雇用なん!?」集会】
じぇじぇじぇ、今度は10年!!――なんで雇用に上限つけるの?
(チラシ[PDF]のダウンロードは→こちら

日時:2014年2月15日(土)13:00開場/13:30開会/17:00終了
会場:大阪市立大学梅田サテライト(大阪駅前第2ビル6階)
入場料:300円(+カンパ歓迎)
集会終了後は、会場周辺をデモ行進し、そのあと交流会を行ないます。お時間の許すかたは最後までおつきあいください。また、デモ・交流会からの参加も歓迎です。デモの集合場所・時間、交流会の会場と開始時間は、ブログ/twitter/当日会場で配布するプリントでお知らせします。
■5年を10年にすれば万事解決!?
 大学などで科学技術の研究に携わっている非正規職員を対象に、いまは最大5年の非正規職員としての雇用期間を、特例で10年に延長することなどを盛り込んだ「改正研究開発力強化法」が、2013年12月5日の参議院本会議で可決され、成立した。
 教育/研究の仕事をする人間を5年で入れ替えていくことの不合理さがようやく公的な解決課題とされたわけだが、問題は、その解決策が、「5年で無期転換」という改正労働契約法にのっとった方向ではなく、5年を10年に引き延ばすという、まさに悪あがきとしか思えない方向に向かってしまったことだ。
 どうやら大学と政府は、とにかくなんとしてでも「有期雇用」というシステムをやめたくないらしい。しかし、働く当事者のなかに「10年に延びた!」といって喜んでいる者など誰もいない。むしろ、この無理やりな有期雇用への固執のありかたに対して、人々の違和感・不信感が高まったはずだ。
 この集会では、いったい大学の/国の大学政策のなにがおかしいのか、その根はどこにあるのか、現場で働く者たちはどう対抗していけばよいのか、といったことを明確に提示していく。各大学の教職員組合が有期雇用問題に取り組むのは当然のことだが、それに依存するのではなく、有期雇用の教職員ひとりひとりが問題を知り、立ち上がり、闘いを展開できる土壌を作り上げたい。


【主催】 「大学非正規労働者の雇い止めを許さない関西緊急集会」実行委員会
【呼びかけ団体】 京都大学時間雇用職員組合 ユニオンエクスタシー / 関西単一労働組合 大阪大学分会 / 関西非正規等労働組合 ユニオンぼちぼち / 京都精華大学 ユニオンSocoSoco / 関西圏大学非常勤講師組合 / アルバイト・派遣・パート関西労働組合 神戸事務所 / なんで有期雇用なん!?ネットワーク 龍大支部 [2013年12月20日現在]

「ぷちレポート」No.2を刊行しました

2013年2月2日(土)に開催された第4回なんなん集会の報告集である、「ぷちレポート」No.2が完成しました。

◆「大学非正規労働者の雇い止めを許さない関西緊急集会」実行委員会編 2013/12/10 「なんで有期雇用なん!? つなげよう首を!~3年&5年の壁をぶち壊せ!~@阪大」(ぷちレポート No.2),「大学非正規労働者の雇い止めを許さない関西緊急集会」実行委員会,4p.+附録年表


【目次】
p.1:阪大での先駆的な矢崎闘争と今日の阪大
p.2:シンポジウム 矢崎闘争を引き継ぐ
p.3:矢崎闘争に続け! 阪大闘争の現在
p.4:座談会 “なんなん”の思いを広げるために
付録年表:“なんなん”激闘と栄光の記録

★こちらからダウンロードできます(PDF)→【レポート本体】【付録年表】

今回も、小冊子ながら読み応えのある内容に仕上がりました。
また、付録年表は、各大学の闘争の過程がひと目でわかる画期的な資料となっております。
ぜひご一覧ください。

第4回「なんで有期雇用なん!?」集会:集会アピール文

第4回「なんで有期雇用なん!?」集会@大阪大学
集会アピール文

2013年2月2日

1.「規制緩和」の急先鋒、大阪大学の労働者使い捨てを追及しよう!
 2010年に始まった「なんで有期雇用なん!?」集会も、今年で4回目となりました。今回は大阪大学での開催です。その理由は、一つには関西単一労働組合大阪大学分会と関西圏大学非常勤講師組合の、対阪大闘争を支援するためです。二つめは、多くの大学が私たち有期雇用労働者に恒常的な業務を担わせておきながら、3年や5年といった理不尽な雇用契約期間の上限をつけて使い捨てにしているなかで、大阪大学はその「規制緩和」路線の急先鋒だからです。
 今年4月から施行される「改正」労働契約法は、有期雇用を更新して通算5年を超えた場合、労働者の申し込みによって期間の定めのない無期雇用とすることを義務づけました。阪大は労働者に無期雇用の申し込みをさせないために、最長雇用年数をこれまでの6年から5年に縮めようとしています。阪大は「有期雇用ルールの見直し」の名の下で、非正規労働者の使い捨てを推進しているのです。私たちはこのような法の悪用を許しません。

2.関西圏大学非常勤講師組合は、5年上限の押しつけと闘う!
 阪大は、各非常勤講師に宛てた昨年11月27日付文書で、2013年4月から、1年契約の更新上限を5年とすることを、事前説明もなく一方的に通告してきました。文部科学省は非常勤講師がパートタイム労働者であることを認めているにもかかわらず、これまで阪大は非常勤講師の労働者性を一方的に否認し、その雇用は「準委任契約」であると、法律のグレーゾーンを悪用して詭弁を弄してきました。さらに今度は、有期雇用労働者の雇止めへの不安の解消を改正趣旨とした「改正」労働契約法第18条が4月1日から施行されるのにあたって、非常勤講師の労働者性を否定しておきながら、その主張と根本的に矛盾し、法的にも何の根拠もない契約更新の5年上限を押しつけるという、支離滅裂な暴挙をおこないました。関西圏大学非常勤講師組合はこの大学の暴挙に対して闘っていきます。

3.関西単一労働組合大阪大学分会は、長期非常勤職員の雇止め解雇を許さない!
 阪大は2004年の法人化に際して短期雇用制度を導入し、非常勤職員を最大6年で雇止め解雇することを決めました。今年の3月末も、6年を迎えたベテラン非常勤職員が雇止め解雇されるのです。そもそも阪大は、法人化前から在職する長期非常勤職員については「当分の間、更新可能年数に制限を設けない」と継続雇用をしてきました。しかし法人化の激変期が収束した2009年10月に、突然、長期非常勤職員に「お知らせ」を突きつけ、試験を受けて雇用期限のない特例職員になるか、2015年3月末で辞めるかの二者択一を迫ってきました。長期非常勤職員である関単労阪大分会の石橋組合員は、今年4月1日からの雇用の契約更新を、これまでどおり3年契約で、2016年3月末までとしておこなうことを要求しましたが、阪大は2年限りの2015年3月末まで、かつ、その後の更新はなしという契約を押しつけています。関単労は長期非常勤職員に対する2015年解雇攻勢と闘っています。

4.矢崎闘争を引き継ぎ、非正規労働者の人権無視を許さない!
 歴史を遡れば、阪大は、1984年3月末、全国で初めて、フルタイムの日々雇用職員を3年期限で雇止め解雇する制度を導入しました。それに対し、当該の矢崎さんと「矢崎さんの裁判闘争を支援し不当解雇を撤回させる会」による、激しい闘いが展開されました。その闘いは現在の非正規労働者の闘いのルーツといえます。矢崎闘争を引き継ぎ、非正規労働者の権利を獲得していきましょう。
 私たちは、第1回なんなん集会の集会アピールで、①3月末雇止め解雇を許さない、②合理的解雇理由のない「○年でクビ」を許さない、③労働者を部品のように扱う人権無視と、人を育てない使い捨ての雇用に反対する、④派遣労働にも有期雇用にも反対する、⑤正規労働者との同一労働同一賃金の均等待遇を獲得する、⑥女性差別ゆえの女性労働者の低賃金を問題にし、女性の貧困化をとめる、という非正規労働者の権利獲得目標を採択しました。この目標を再度確認し、闘いを進めます。

 2・2、第4回「なんで有期雇用なん!?」集会に参加した私たちは、大学を越えて結びつき、また、民間労働者と連帯し運動を拡大しよう! 阪大での闘いを全面的に支持し、支援しよう!

「大学非正規労働者の雇い止めを許さない関西緊急集会」実行委員会

報告と御礼

2月2日(土)に開催しました、第4回なんで有期雇用なん!?集会「つなげよう、首を!~3年&5年の壁をぶち壊せ!~」(於:大阪大学豊中キャンパス)は、来場者80名で、会場満員、熱気にあふれたすばらしい企画となりました。そして集会の最後には、釜凹バンドの新曲“なんで有期雇用やねん!!~なんなん集会のテーマ~”も披露されました! 集会後のデモと交流会にも大勢のかたが参加してくださいました。参加されたみなさま、メッセージを送ってくださったみなさま、本当にありがとうございました!

集会の詳細は、追って簡単な報告集([参考]→第3回集会の「ぷちレポート」)を作成するなどして記録に残し、広く知ってもらえるようにしたいと思います。よろしくお願いいたします。

白川せつ子さんからのメッセージ

■連帯メッセージ

 阪大による関西単一労組阪大分会石橋さんへの2年契約押し付け雇い止め解雇攻撃をはじめとした有期雇用制度をぶっとばすために全国から集まられたみなさん、アイヌモシリから連帯のあいさつを送ります。
 阪大本部前での要請・抗議行動に何回か参加した経験から、大学における学者・研究者をトップとしたヒエラルキーが、非正規有期雇用女性労働者を最下層に踏みしだいて成立している実態を見せつけられました。また、「非正規労働者は物品と同じ」で気にくわなければ取り換える事のできる消耗品、煮ても焼いても勝手、問答無用との態度は許せません。
 女性労働者、とりわけ非正規労働者が働き続けられないことは、生きるな!死ね!ということです。女性労働者の連帯と団結、自力の闘いが今こそ必要ですね。全国の大学の有期雇用労働者の結集軸として継続的発展的闘いが行われるよう期待しています。本日は参加できませんが「なんなん集会」の成功を願っています。

2013年1月31日 札幌 白川せつ子

栗田隆子さん(フリーターズフリー編集・働く女性の全国センター運営委員)からのメッセージ

◆栗田 隆子(フリーターズフリー編集・働く女性の全国センター運営委員)

 有期雇用契約というのは調べれば調べるほど、雇う側にのみ有利なものです。これを自明な雇用条件として提示されることはおかしいのです。労働者は、逆に無期契約だって辞めたいとおもえば、辞めることができるわけで、有期雇用契約なら辞めやすいとか(?)いうのもおかしいわけです。雇用側の視点があまりに浸透してる世の中に声をあげていきたいです。

〈北大の雇い止め撤回裁判をたたかう小池晶さんを支援する会〉からのメッセージ

 第4回「なんで有期雇用なん!?」集会にお集まりの皆さんに、北の地より連帯のメッセージをお送りします。私たち「北大の雇い止め撤回裁判をたたかう小池晶さんを支援する会」は、非正規雇用職員として8年以上働いた北海道大学を解雇され、解雇撤回を求める裁判を起こした小池さんの勝利のために活動しています。なんなん集会の参加者からも署名のご協力いただき感謝しております。
 2011年6月に始まった裁判は、2012年4月に異動により裁判官が交代し、仕切り直しとなりましたが、審理も終盤となり2013年の春には判決が出る見通しです。裁判では大学側の支離滅裂な論理に裁判官も理解に苦しむ場面も出るほどです。支援する会は勝利を確信しつつも、気を引き締めてやっています。「自分だけの裁判では無い、この裁判に勝利することは北海道大学で働く全ての非正規雇用職員の処遇改善につながる」という小池さんの思いを現実のものにしたいと考えています。判決はまだですが、北海道大学ではこれまで頑として拒否してきた非正規雇用職員の正規職員登用試験の実施、雇用上限の3年から5年への延長などの変化も出ています。
 北海道では、小池さん裁判の他に、専修大学北海道短期大学の閉校に向けた動きの中で解雇された8名の教員による解雇撤回を求める裁判、北海道教育大学の学長任命取り消しを求める裁判など大学をめぐる裁判が同時並行しています。一つ一つのたたかいが大学をそして世の中を一歩ずつ進めて行くということを胸に刻みながら、小池さんの裁判で勝利判決を勝ち取るために引き続き取り組んでいきたいと思います。集会へは参加できませんが、北の大地から集会の成功をお祈り致します。

2013年1月31日
北大の雇い止め撤回裁判をたたかう小池晶さんを支援する会

脇田滋さん(龍谷大学)からのメッセージ

■集会へのメッセージ

 昨年改正された労働契約法は、本来なら、①常用原則を明確にして、有期雇用の「入口規制」を導入すること、②有期雇用が例外的に認められる場合にも、正規雇用との均等以上の待遇を保障する規制を導入すべきでした。しかし、これらの規制は回避されています。とくに、労働契約法自体、「これまでの労働裁判例以上でも以下でもない」という曖昧きわまりない性格の法規制です。条文で「客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合」といった裁判の判決文でしか使われない用語を多用した奇妙な立法です。一般の市民、労働者が簡単に理解できる文言ではありません。労働法学者の間でさえ、条文が何を意味しているのか、各人各様で、見解の差が小さくありません。ブラック企業的労務管理が横行・蔓延する、現実の日本の雇用社会の状況では、企業・経営者に身勝手な解釈の余地を与えることになるのは目に見えています。一部に「5年後の無期契約」化などに期待する声もありますが、曖昧な性格の法律規定の解釈論議や、木を見て森をみない「労働契約法活用論」に陥ることは危険です。
 ILO、EU諸国では「常用雇用」を原則に、「有期雇用」は例外としています。また、雇用不安定な有期雇用には、正規雇用をはるかに上回る賃金・手当が支給されても「均衡」がとれるか疑問です。同一労働同一賃金の原則に反して、賃金、社会保障で不利に扱われる「日本的」非正規雇用は、「世界の非常識」です。このことを多くの人々に知らせ、正しい認識を広げることが必要です。数が力です。状況を打開するには、非正規労働者の声を受けとめ、「日本的」非正規雇用撤廃を目指して闘う「労働者連帯」の拡大しかありません。
 2月2日の「なんで有期雇用なん!?」集会は、こうした連帯を拡大する、重要な意義を持つ集会です。残念ですが、私は韓国で学会があるために参加できませんが、ご盛会を心より祈念します。

2013年1月29日  脇田 滋(龍谷大学)

集会への賛同メッセージとカンパのお願い

2013年2月2日(土)の第4回「なんで有期雇用なん!?」集会開催に向けて、賛同メッセージとカンパを募集いたします。

【賛同メッセージ募集】
集会への賛同(応援)メッセージを募集しています。いただいたメッセージは、このブログに掲載させていただきます。
①お名前、②ご所属(肩書き)、③メッセージ、④お名前とご所属の公開の可否、⑤メッセージの公開の可否、をご記入のうえ、実行委のアドレスである nandenan0227☆gmail.com(☆→@)宛にメールでお送りください。
メールをご使用になれないかたは、書かれたものをお近くの実行委員会関係者までお渡しください。

【カンパ募集】
集会の準備・運営資金のためのカンパも募集しています。下記のゆうちょ銀行の「振替口座」にお振込みいただくか、お近くの実行委員会関係者に直接お渡しいただくかたちで、お願いいたします。
 *加入者名[大学非正規労働者の雇い止めを許さない会]
(振込み用紙の名義欄には「なんなん集会」と書いても入金可能です)
 *記号番号[00960-7-272370]

みなさま、なにとぞよろしくお願いいたします。

【主催】「大学非正規労働者の雇い止めを許さない関西緊急集会」実行委員会
【呼びかけ団体】京都大学 時間雇用職員組合 ユニオンエクスタシー / 関西単一労働組合 大阪大学分会 / 関西非正規等労働組合 ユニオンぼちぼち / 京都精華大学 ユニオンSocoSoco / 関西圏大学非常勤講師組合 / 大学をどうするか!共に考える全学大討論会実行委員会(大阪大学) / アルバイト・派遣・パート関西労働組合 / なんで有期雇用なん!?ネットワーク 龍大支部 [2012年12月8日現在]